浜松町の四季劇場 [秋]で「ジーザス・クライスト=スーパースター エルサレム・バージョン」を観てきました。

「ジーザス・クライスト=スーパースター エルサレム・バージョン」
2007年8月18日(土)17:15~ at 四季劇場[秋]
(キャスト)
ジーザス・クライスト 柳瀬大輔
イスカリオテのユダ 金森 勝
マグダラのマリア 高木美果
カヤパ(大司教) 飯田洋輔
アンナス(カヤパの義父) 阿川建一郎
司祭1 佐藤圭一
司祭2 田辺 容
司祭3 川原信弘
シモン(使徒) 神崎翔馬
ペテロ(使徒) 賀山祐介
ピラト(ローマの総督) 田島亨祐
ヘロデ王 下村尊則

先日、ジャポネスクバージョンを見てきたので、
「ジーザス・クライスト=スーパースター(ジャポネスク・バージョン)」を観てきました。
違いはどうかなぁ、と楽しみにしていきました。

今回のエルサレムバージョンの方が楽しめました。以下に感想を書きます。

■ジャポネスクバージョンとの比較
(同一点)
・ストーリー
・台詞
・歌
・登場人物

(相違点)
・衣装
・メイク
・舞台装置
・照明

⇒物語は、ジャポネスクバージョンとほとんど変わりません。細かい点では何かあるのかもしれませんが、僕自身はそれを見つけることは出来ませんでした。ただ、衣装、メイク、舞台装置、照明などが古代エルサレムを意識したものになっているので(ジャポネスクバージョンは歌舞伎調)、全然違う舞台を観ている様な印象を受けます。登場人物(特にジーザスとユダ)が叫んだり、わめいたり、嗚咽したりといった感情の起伏を激しく表に出すことが多いので、どうしても台詞が聞き取りづらかったですね。

■感想(※ストーリーの深い部分に触れている記述があります)
前回(ジャポネスク)は歌舞伎調、ストーリーの予習ゼロという悪条件だった為、見終わった後に消化不良をおこしてました。

・うーむ、このシーンはいったい何を伝えたかったんだろう。
・なぜ、みんな顔の色が白塗りなんだろう。

といった具合です。今回は「ジャポネスクという化粧」が無くなり、純粋な歴史物語として観ることが出来たので、分かりやすかったです。
(注:別にジャポネスクを否定しているわけではないです。日本文化と西洋文化(ジーザスクライスト)を融合した作品として、演劇の完成度はかなり高いので一見の価値はあると思います)

イエスキリスト、ユダといった人物は、現代では「聖書」という書物を通すことでしか

・人柄、性格、立ち振る舞い

を知ることは出来ません。読み物としての「聖書」と接していると、そこで書かれていることを鵜呑みにしがちであり、それらをベースとして成り立っている考え方に対して、

・本当に聖書の語っていることが正しいのか?
・それ、2000年前に本当に起きたことなのか?
・ちょっと考えれば、いろいろと違和感を覚えるよね。

といった問題提起をしているように思えました。

東京では、8月26日で千秋楽。
京都では、
ジャポネスク・バージョン 10月13日(土)~11月10日(土)
エルサレム・バージョン 11月18日(日)~12月8日 (土)
という予定で公演が行われる予定とのことです。

070804|レ・ミゼラブル|帝国劇場  

Posted by niihar in

8月4日の昼間、帝国劇場でレ・ミゼラブルを観てきました。

Les Miserables 2007
[キャスト]
ジャン・バルジャン:山口祐一郎
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:坂本真綾
ファンテーヌ:渚あき
コゼット:辛島小恵
マリウス:藤岡正明
テナルディエ:徳井優
テナルディエの妻:阿知波悟美
アンジョルラス:岸祐二


本当に感動しました。ここまで完成度の高いミュージカルは初めてです。今までの僕にとってのミュージカルN0.1は劇団四季のCatsだったのですが、それを超えました。

あらすじは、wikipedia:レ・ミゼラブルから引用。

1本のパンを盗んだために19年間もの監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャンの生涯が描かれている。作品中ではナポレオン1世没落直後の1815年からルイ18世・シャルル10世の復古王政時代、七月革命後のルイ・フィリップ王の七月王政時代の最中の1833年までの18年間を描いており、さらに随所でフランス革命、ナポレオンの第一帝政時代と百日天下、二月革命とその後勃発した六月暴動の回想・記憶が挿入される。当時のフランスを取り巻く社会情勢や民衆の生活も、物語の背景として詳しく記載されている。

レ・ミゼラブルの物語は、映画やテレビドラマなどでも原作として使われており、ミュージカルとしては1980年に演じられたのが、最初。日本では、1987年に始まり、今年で20周年を迎えるという超ロングランを記録しているそうです。

感動しました。ラストシーンでは涙が止まりませんでした。最近、年をとってきて涙腺がもろくなってきたこともあるけど、それにしても素晴らしかった。

・ジャン・ヴァルジャン
・ジャヴェール警部
・コゼット
・テナルディエ
・エポニーヌ

いろんな背景を持った人々がフランス革命の時代という不条理を、もがき苦しみながらも自分が思う理想を追い求めて生きていく。その姿を鮮明に描いていく。正直、ここまで完成されたミュージカルは本当に見たこと無いです。途中に間延びをするようなシーンが無くて、主人公(ジャン・ヴァルジャン、コゼット)の登場するところも、そうでないところも圧倒的な演技力に目を奪われ続けました。

レ・ミゼラブルは8月末まで帝国劇場で、9月・10月は福岡の博多座にて公演を行うそうです。

今年は20周年という節目の年だったようですが、これからも再演を続けることは間違いなさそうなので、観ていない人は是非、一度劇場に足を運んでみたほうがよろしいかと思います。オススメです。

東京観劇レポート