きょうは、劇団四季の「トロイ戦争は起こらないだろう」の千秋楽公演を観てきました。簡単にいえば、戦争が始まりそうな状況における
・戦争を推進する人々
と
・戦争に反対する人々
の攻防を描いたフィクション作品です。キャラクターの性格が生々しくも鮮やかに表現されており、深みがある劇でした。1957年当時、5000人の観客動員を果たしたという実績も納得。
「トロイ戦争は起こらないだろう」
2008年9月20日(土)13時開演
劇団四季 自由劇場
キャストは以下のとおり。
アンドロマック 坂本里咲
エレーヌ 野村玲子
エキュブ 斉藤昭子
カッサンドル 都築香弥子
平和の女神 西田ゆりあ
虹の女神 岡本結花
ポリクセーヌ 岸本美香
エクトール 阿久津陽一郎
ユリス 味方隆司
プリアム 山口嘉三
デモコス 栗原英雄
パリス 田邊真也
オイアクス 青羽 剛
ビュジリス 神保幸由
幾何学者 池田英治
トロイリュス 大空卓鵬
(感想)
相変わらず、ユリス役の味方隆司さんがよかったー。今回はトロイと敵対するギリシャの知将として、戦争をするかどうかの交渉役として登場していたんですが、非常に長い台詞を流暢に語っていました。
ちょっと気になったのはエレーヌ役の野村玲子さんかなぁ。トロイの国中から絶世の美女と崇められて、ギリシャとの戦争の引き金となってしまうギリシャ国王の妻役だったんですが、可愛くて周りを翻弄するような役だったんですね。
野村さんって、とっても演技の上手な人で深みがある演技をするので個人的には好きなんですが、鹿鳴館の影山伯爵夫人朝子役のような艶のある婦人役のほうがはえると思うんですよね。だから、ちょっと違和感があったなぁ。
いまの劇団四季でいえば、
・ウィキッドでグリンダ役を演じた「沼尾みゆき」さん
・赤毛のアンでアン役を演じた「吉沢梨絵」さん
あたりでの公演も観てみたい!と思いましたー。
いや、野村さんの存在感はすごいんですよ。絶世の美女という設定に対する説得力はあったし、先述の二人には出せない雰囲気はあったとおもう。とはいえ、次回作では野村さんの朝子役のような演技が見たいなぁ、とおもうわけです。
ちなみに、公演終了後にはロビーにて野村さんの旦那さんであり、劇団四季の代表である浅利慶太氏がいらっしゃいました。旧知の方々と挨拶をしてました。浅利さんの笑顔は素敵でした。でも、声はかけられなかったなぁ。次は勇気を振り絞ってみよう。そうしよう。