劇団四季の「ブラックコメディ」を観てきました。この日は、自由劇場での千秋楽公演でした。
(2008年11月16日から12月13日まで、劇団四季京都劇場にて上演中!)
「ブラックコメディ」
2008年10月26日(日)時開演
劇団四季 自由劇場
(出演者)
ブリンズリー・ミラー 荒川 務
キャロル・メルケット 濱田めぐみ
ミス・ファーニヴァル はにべあゆみ
メルケット大佐 志村 要
ハロルド・ゴリンジ 栗原英雄
シュパンツィッヒ 高橋征郎 (劇団民藝)
クレア 八重沢真美
ゲオルク・バンベルガー 勅使瓦武志
(あらすじ)
ブラックコメディの舞台は、ロンドンのとある一室。
若手彫刻家ブリンズリーとその恋人キャロルは結婚を控えたカップル。その日は、キャロルの父親メルケット大佐がやってくることになっています。さらに、ブリンズリーの彫刻作品を見に大金持ちの収集家が訪ねてくる予定。結婚を控えたふたりにとって、自分達の未来が決まる大事な一日。
ところがなぜか急に部屋は真っ暗に。不測の事態にもかかわらず、少し変わった隣人たちやブリンズリーの元恋人クレアまでがやってきてしまい、もうパニック状態。
それでも、ブリンズリーはなんとか丸くおさめようとするのだが・・・
(感想)
ブラックコメディの原作は、「エクウス」を書いたピーター・シェーファー氏。
「エクウス」のほうは緊張感があり、シリアスな印象が強かったのですが、このブラックコメディでも常に緊張感があり、身を乗り出して(気持ちだけです、四季では前傾姿勢での観劇は禁止されてます)ストーリーの展開を見守っていました。
ほんとうに次々と訪れてるハプニングに、おもわず主人公であり若手彫刻家のブリンズリーに感情移入をしてしまいます。特に、美術商でブリンズリーに友人以上の好意を持っているハロルド(男)の部屋から勝手に拝借した家具を暗闇の中、こっそりと返すシーンがあるのですが、いくつもある家具を返しているうちに、間違って「さっき返した家具」をもう一度持ってきてしまうシーンはクスクスと笑ってしまいました。
ストーリーの展開についてはある意味、その昔に一斉風靡したドリフターズのコントや吉本新喜劇に通じるものがあるんじゃないかな。
そして、主演でブリンズリー役の荒川 務さんはほんと格好よかった。コメディを演じさせて三枚目的な役柄にもかかわらず、品があるというか凛としていて好感がもてます。荒川 務さんはこの夏、ミュージカル「異国の丘」で九重秀隆役を演じられており、そのときからのファンです。次回はどんな役にチャレンジするのか、いまから楽しみです!
劇団四季のホームページでも、千秋楽のレポートが掲載されてました。こちらもよろしければ。